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ちょっと間があいてしまいました。。。
今日は、和ものアンティークのはじめの一歩。「そばちょこ」のお話をしませう。
そして、それと一緒にアンティークの世界で使われる言葉もご紹介します。。
和ものアンティークの収集をはじめる時、
色々な本に、
「大きさも値段も手ごろな、そばちょこから始めるのがオススメです。」
と書いてあることがよくあります。
壺や大皿などとは違って、そばちょこはたくさん集めても場所をとることが少なく、お値段も比較的安いのでこのように紹介されます。

私も、そばちょこを扱うのはひとつの夢でした。
仕入れた時には「ああ、骨董屋さんになったんだなあ。。。」と嬉しくてワクワクして、家に帰ってもずーっと触って眺めていたものです。
手のひらの中にすっぽりと収まって、手触りも良い。
撫でながら幸せな気分になります。。
そばちょこは、蕎麦猪口と書きます。
文字通り「蕎麦」を食べるときにだしを入れるのに使う「猪口」。
今でもその用途のために集める方もいますが、私はどちらかというとインテリアにされるのをオススメします。
ちょっとした所に飾って眺める。
とってもステキです。
また、インテリアに使うのであればニュウやカケ・ハマグリなどあっても大丈夫なので、よりいいものを安く手に入れることができます。
さて、
ニュウ?
カケ?
ハマグリ?
一体何のことでしょう?
。。。アンティークの世界には独特の言葉があります。
この言葉を知っていることで、あなたもアンティークコレクターになれます。骨董屋さんでこれらの言葉を使ったら、「むむ。。。おぬし、できるな。」なんてことを骨董屋さんに言われるかも?しれません。
また、今からご紹介する言葉は残念ながら、アンティークたちの短所になってしまうので値引きの対象となります。
時代が上がった(古くなるということ、より昔のもの)ものでもよりお安く手に入れられるので、このようなアンティークたちの短所も気にならない方ならもってこいです。
では!ご紹介しましょう。
ニュウというのは、

「入」とも書きます。
写真のようにまっすぐ入っている亀裂(ヒビ)のことで、内外まで貫通していると液体を入れた時に漏れる恐れがあるため、短所となってしまいます。
次に、カケとは、

欠けと書き、これまた文字通り写真のように欠けていることです。
これも、見栄えが悪いために短所とされます。
最後、ハマグリとは、

カケよりもさらに欠けが目立つものをいいます。貝の蛤(はまぐり)のように大きく欠けているためこのように言われます。
これまた、見栄えが悪いため値引きの対象になってしまいます。
他にも色々な言葉がありますが、以上の3つがだいたい代表とされるものです。
完品(どこにも短所がない品)を求められるのであれば、これらの短所がない品をお求めください。
ただし、どうしてもお値段が高くなってしまいますので、あしからず。
インテリアなどに使われる場合、またこれらの短所があっても気にならないのであれば、絶対オススメします。
飾るときに目立たないように、見える方向を変えて置くだけでよいからです。
ましてや、高台にあるカケやハマグリは置いてしまえばほとんど目立たないことも多いです。
また、ちょっぴり短所があった方が愛着もわいてくると思いませんか?
時代のしっかりある品を集めて目を肥やしてから完品を求める。。
ちょっとずつステップアップしていくのもいいのではないか、と私は思うのです。
写真のそばちょこは、どれも江戸時代後期のものです。

このそばちょこは、天明様式といわれ、1800~40年代に作られました。
図柄は東屋・山水・遠山・鴎文です。
見込みは、岩波(岩とそれにぶつかる波をモチーフにしたもの)です。

底は蛇の目高台になっており、時代の古さを物語っています。

ただ、残念ながら

高台にハマグリがあるのです。。
せっかく長い時間を経て今に伝わっているのに本当にもったいない。
でも、
きっとこのコを可愛がって下さる方が、どこかにいらっしゃる。。
私はそう信じています。
普通なら壊されてしまうアンティークたちを、救ってあげたいとも思うのです。。
おこがましいですが、そんなアンティークたちとひとを繋(つな)いでいけたら。
私にとって、とても幸せなことです。
さて、随分荒っぽく説明してしまいました。
次回もそばちょこについて、もう少し補足しながらお話したいと思います。。。
yahoo!オークション【緑由】にて「そばちょこ」を出品中です。。
http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/ryo9yu